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AIで作る、世界に出すパズルゲーム入門

最初のアイデアから、世界に出すゲームまで。AIを相棒に。

How to make puzzle game with AI

AIで作る、世界に出すパズルゲーム入門

— アイデアから、公開・集客まで —

著者:Author & AI Partner 日本語版


まえがき

この本は、ふたりで書きました。

ひとりは、ゲームを作って世界に公開してきた人間の著者。もうひとりは、その隣でコードを書き、アイデアを出し、何度もつまずきを一緒に乗り越えてきた AI です。本の表紙に「Author & AI Partner」と並んでいるのは、そういう意味です。

数年前なら、「プログラミングの経験がない人が、自分のゲームを作って世界中に公開し、広告を出してプレイヤーを集める」というのは、とても遠い夢でした。覚えることが多すぎたのです。プログラミング言語、開発ツール、サーバー、ストアの審査、宣伝のやり方……。最初の一歩でくじけてしまう人がほとんどでした。

ところが、状況は完全に変わりました。AIがあなたの相棒になったからです。

いまのAIは、

つまり、あなたがやるべきことは「何を作りたいか」を考え、AIに伝え、出てきたものを試し、「ここをこうしたい」と直していくこと。それだけです。コードを一行も覚えていなくても、ゲームは作れる時代になりました。

この本が、ほかのゲーム制作本と違うところ

世の中には「ゲームの作り方」の本がたくさんあります。でも、この本には3つの特徴があります。

  1. AIを相棒にする前提で、すべてを書いている 「まずこの関数を暗記しましょう」とは言いません。「AIにこう頼みましょう」と書きます。あなたが学ぶのは、文法ではなく AIへの頼み方(対話術) と、出てきたものを 見極める目 です。

  2. 「真似」で終わらず、「発明」まで連れていく マッチ3のような定番を作れるようになるのがゴールではありません。そこから一歩進んで、「まだ誰も知らない、あなただけのルール」を生み出すところまで一緒に行きます。第11章・第12章では、著者が実際にそうやって生み出したオリジナルゲームの「発明の過程」をまるごと公開します。

  3. 作って終わりにせず、「世界に出す」ところまで書いている ゲームは、遊んでもらって初めて完成します。だからこの本は、無料で世界中に公開する方法(第15章)、複数の機種でセーブを同期する方法(第16章)、スマホアプリにしてストアに出す方法(第17章)、そして広告を出してプレイヤーを集める方法(第18章)まで、実際の数字とともに解説します。著者が広告に使った金額、集まったプレイヤー数、うまくいったこと・失敗したことを、包み隠さず載せました。

この本で作るもの

本書の前半(第6章〜第10章)では、AIと一緒に、ブラウザで動く マッチ3パズル を一本、ゼロから完成させます。インストール不要、無料、世界中の誰のスマホでもPCでも動くゲームです。

後半では、その経験を土台に、著者が実際に公開した3つのゲームを「設計図」として分解します。

これらは机上の空論ではありません。GitHub・CrazyGames・Playgama などで実際に公開され、広告を打ち、プレイヤーに遊ばれた本物のゲームです。その制作・運営でぶつかった壁と解決策が、この本の血肉になっています。

さあ、はじめましょう

準備するものは、インターネットにつながったパソコン1台と、AIと話すためのアカウント(多くは無料で始められます)だけです。特別なソフトの購入も、高価な機材も要りません。

最高の相棒と一緒に、まだ誰も見たことのないパズルゲームを作り、世界に届ける旅を始めましょう。


本書の構成

本書は6つのパートに分かれています。

この本の使い方

この本は「教科書」として使えるように作られています。各パートには、理論を学ぶ章と、実際に手を動かす 「How to」の章 があります。

読むだけでも知識は増えますが、それだけではもったいない。「How to」の章に出てくる AIへの発注プロンプト を実際にAIに打ち込み、出てきたコードを動かし、自分なりに直してみてください。そうして初めて、ただの知識ではない、本物の「作る力」が身につきます。

アイコンの約束 - 💬 AIへの発注例 … そのままコピーしてAIに送れるプロンプト。 - 🛠 手を動かす … 実際に試す作業。 - ⚠️ つまずきポイント … 著者が実際にハマった罠と回避法。 - 💡 発展 … 慣れてきたら挑戦したい応用。

それでは、第1章から始めましょう。


第1章 はじめに

1.1 なぜ今、パズルゲームを作るのか?

「自分だけのパズルゲームを作りたい!」

そう思っているあなたへ。今が最高のチャンスです。 この本は、その夢をかなえるための特別な案内書です。

パズルゲーム作りが素晴らしい挑戦である理由は、大きく二つあります。

巨大なマーケットとチャンス

パズルゲームは、年齢や性別に関係なく、世界中のたくさんの人が遊んでいます。世界のモバイルパズルゲーム市場は、年間で 1兆8000億円を超える巨大な市場です(※2024年の予測データより)。有名タイトルの中には、1年で1500億円以上を売り上げるゲームも存在します。あなたが作るゲームも、世界中の人に遊んでもらえるチャンスがあるのです。

しかもパズルは、ひとり(+AI)でも作り切れる規模でありながら、世界で戦える数少ないジャンルです。大作RPGのように何十人ものチームや何年もの開発期間は要りません。アイデアと、シンプルなルールと、磨き込まれた手触り。それさえあれば、個人の作品が大企業のタイトルと同じ土俵に並べます。実際、本書の後半で紹介する著者のゲームも、たったひとりとAIだけで作り、世界中のプレイヤーに届けたものです。

未発見のアイデアの宝庫

「テトリス」や「マッチ3」のような有名なルールはありますが、パズルゲームの世界には、まだ誰も知らない面白いルールのアイデアがたくさん眠っています。

パズルの面白さの核は「シンプルなルールから生まれる、奥深い駆け引き」です。そして新しいルールは、ゼロから生まれるとは限りません。既にあるルールを少し変える・組み合わせるだけで、まったく新しい体験が生まれることがよくあります。たとえば「2048」(数字を合体させる)に「盤面を傾けて全部スライドさせる」操作を足したら? 四角いマッチ3の盤面を「円形」にして回せるようにしたら? ——これらは、実際に著者がそうやって新しいゲームを生み出した例です(第11章・第12章)。

この本は、そんな新しいゲームを発明するために、あなたと一緒に挑戦する本です。

1.2 この本が目指すこと:「真似」から「新しい創造」へ

この本のゴールは、ただゲームの作り方を学ぶことではありません。本当のゴールは、「まだ誰も知らない、あなただけの面白いパズルゲームを作り、世界に届けること」です。

そのために、大きく二つのステップで進みます。

  1. 基本を学ぶ:まずは「マッチ3」のような、パズルゲームの基本的な面白さの作り方を学びます。これは、新しいものを生み出すための土台作りです。(第Ⅲ部)
  2. 創造に挑む:次に、その基本を使って「新しいルール」を作る方法を学び、あなたのアイデアを形にしていきます。(第Ⅳ部)

そして本書は、そこで終わりません。作ったゲームを世界に公開し、プレイヤーを集めるところまで連れていきます(第Ⅴ・Ⅵ部)。ゲームは、遊んでもらって初めて完成するからです。

この「新しい創造」と「世界に届ける」というチャレンジを、AIがパワフルに助けてくれます。

1.3 最高の相棒、AIと共に

ゲーム作りでは、アイデアに悩んだり、技術的な問題でつまづいたりすることがあります。でも、今の私たちには「AI」という最高の相棒がいます。

この本では、AIを次のようなパートナーとして使います。

本書が提案するのは、

「アイデア → AIと試す → モックアップ → 改良」

という新しいゲーム開発のサイクルです(詳しくは第5章)。この方法なら、自分だけのゲームを 速く、そして深く探求できるようになります。一晩でアイデアを10個試す、なんてことも現実的になります。

二種類のAIを使い分ける

本書では、ざっくり二種類のAIを使います。最初は区別しなくて構いませんが、頭の片隅に置いておいてください。

どちらも「言葉で頼むと、やってくれる」という点は同じです。まずは手元で始めやすい対話型AIから入りましょう。

1.4 この本の使い方

この本は「教科書」としても使えるように作られています。理論を学ぶ章と、実際に手を動かす「How to」の章がセットになっています。

「How to」の章でAIとの対話やプログラミングを実践すれば、ただの知識ではない、本物の「作る力」が身についていきます。読むだけで終わらせず、必ずAIに話しかけ、出てきたものを動かしてみてください。

本書には、次のアイコンが登場します。

次の第3章では、本書を「全12回の講座」として進めるためのシラバス(カリキュラム)を示します。まず全体像をつかんでから旅に出たい人は第3章へ。「とにかく早くゲームを作り始めたい!」という人は、第4章の環境準備へ飛んでも構いません。

さあ、準備はいいですか? 最高の相棒AIと一緒に、まだ誰も見たことがないパズルゲーム作りの旅を始めましょう!

コラム:プログラミングを「覚えなくていい」って本当? 半分本当で、半分は「覚え方が変わる」が正確です。昔は、文法や関数名を暗記してから書き始めました。これからは、まずAIに書かせて、動かして、読んで、少しずつ意味がわかってくる——という順番になります。泳ぎ方の本を読み込んでからプールに入るのではなく、浮き輪(AI)をつけて先に水に入る感じです。気づけば、浮き輪なしでも少し泳げるようになっています。本書を一冊終える頃には、コードを「書ける」とまではいかなくても「読んで、AIに的確に直してもらえる」ようにはなっているはずです。それで十分、ゲームは作れます。


第2章 パズルの種類

パズルゲームと一言で言っても、たくさんの種類があります。ここでは代表的なルールを学び、新しいアイデアを生み出すための「地図」を手に入れましょう。

この地図は、ただの分類表ではありません。「このルールと、あのルールを組み合わせたら?」と考えるための材料です。第Ⅳ部で「自分だけのゲームを発明する」とき、ここで仕入れた素材が効いてきます。読みながら、「これ面白そう」「これとこれを混ぜたい」と感じたものに印をつけておいてください。

各種別では、次の観点で整理します。

💬 のプロンプトは、まだ動かさなくて構いません。「AIにこう頼めばこういうものが出てくる」というイメージを持つためのものです。実際に作り始めるのは第6章からです。


2.1 マッチ3(Match-3)

【ルールの詳細】 プレイヤーは隣り合うピースを入れ替えて、同じ種類を3つ以上並べます。

操作の例:B-2のミカン(O)とB-3のリンゴ(A)を上下に入れ替えます(A=Apple, O=Orange, G=Grape, L=Lemon, S=Strawberry)。

    A  B  C  D  E
 1  G  L  S  G  O
 2  A [O] A  L  S      ← B-2 と
 3  G [A] O  S  G      ← B-3 を入れ替える
 4  S  L  G  O  L

入れ替えた結果、B列にリンゴ(A)が縦に3つ並び(B-1…ではなくこの例ではB列で揃う形)、マッチして消えます。

    A  B  C  D  E
 1  G  ·  S  G  O
 2  A  ·  A  L  S      ← 縦に揃った A が消える
 3  G  ·  O  S  G
 4  S  L  G  O  L

消えた場所には上から新しいピースが落ちてきて、連鎖が起きることもあります。

💬 AIへの発注例 「ブラウザだけで動く、6×6のマッチ3パズルのプロトタイプを1つのHTMLファイルで作って。ピースは5色の丸。隣り合うピースをクリックで入れ替えて、同じ色が縦か横に3つ以上並んだら消える。消えたら上のピースが落ちてきて、空いた所には新しい色がランダムで補充される。連鎖も処理して。まずは見た目より仕組み優先で。」

🎮 遊んでみよう — 上の発注例から実際に作ったマッチ3です。同じ色を縦か横に3つそろえると消え、連鎖でスコアが伸びます。本書の第6〜10章で、これと同じものをAIと一緒にゼロから作ります。

▶ 遊んでみる: Fruit Match(マッチ3)

2.2 落ち物パズル

【ルールの詳細】 さまざまな形のブロックが上から落ちてきます。プレイヤーはブロックを左右に動かしたり、回転させたりして、すき間なく積み上げます。

操作の例:T字のブロックが落ちてきます。これを右に動かし、回転させて、穴にはめます。

   落下中          回転して右へ        横一列が埋まると消える
   . T . .         . . . .            . . . .
   T T T .   →     . . T .     →      (その行が消滅)
   . . . .         . . T T            ↓ 上のブロックが下がる
   ■ . . ■         ■ . T ■            ■ . . ■
   ■ ■ . ■         ■ ■ T ■  ← 埋まる

横一列がブロックで埋まると、その列が消え、スコアが入ります。

💬 AIへの発注例 「ブラウザで動くテトリス風の落ち物パズルを1つのHTMLファイルで作って。10×20の盤面。7種類のテトロミノが上から落ちてきて、左右キーで移動、上キーで回転、下キーで高速落下。横一列が埋まったら消えてスコア加算。一番上まで積み上がったらゲームオーバー。」

🎮 遊んでみよう — テトロミノを回して隙間なく積み、横一列を消そう。PCは矢印キー、スマホは盤面下のボタンで操作します。

▶ 遊んでみる: 落ち物パズル

2.3 図形合わせパズル

【ルールの詳細】 いくつかのピースが与えられ、プレイヤーはそれらを回転・移動させて、枠の中にすき間なく配置します。

操作の例:L字ピースと正方形ピースを、3×3の枠に収めます。

  ピース        枠            完成
  L .  + P P    [ . . . ]    [ L P P ]
  L .    P P     [ . . . ] →  [ L P P ]
  L L           [ . . . ]    [ L L L ]

💬 AIへの発注例 「Blockudoku風の図形はめパズルを1つのHTMLファイルで作って。9×9の盤面に、3つのブロックピース(テトリスのような形)をドラッグで配置する。行・列・3×3ブロックが埋まると消えてスコア。3つとも置けなくなったらゲームオーバー。」

🎮 遊んでみよう — 3つのピースを9×9に置き、行・列・3×3ブロックを埋めて消そう。ピースをタップで選び、置きたいマスをタップ。

▶ 遊んでみる: 図形はめ(Blockudoku)

2.4 数字パズル(ロジック系)

【ルールの詳細】 ルールに従って、空白のマスに正しい数字を入れていきます。数独の場合、「タテ・ヨコ・3×3ブロックに同じ数字は入らない」というルールを使います。

思考の例:下の4×4の盤面で、左上の ? に入る数字は何でしょう?(4×4数独では各行・各列・各2×2ブロックに1〜4が1回ずつ)

 +-----+-----+
 | 1 ? | 4 3 |
 | 2 3 | 1 4 |
 +-----+-----+
 | 3 1 | 2 ? |
 | 4 2 | 3 1 |
 +-----+-----+

上の行にはすでに 1・4・3 があるので、? に入るのは 2 しかありません。このように論理的に答えを一つずつ見つけていきます。

💬 AIへの発注例 「ブラウザで遊べる4×4の数独を1つのHTMLファイルで作って。問題を1つ用意して、空きマスをクリックして数字を入れられるようにして。行・列・2×2ブロックで重複したらそのマスを赤く表示。全部正しく埋まったらクリア表示。」

🎮 遊んでみよう — 各行・各列・各2×2ブロックに 1〜4 を1回ずつ。空マスを選んで下の数字ボタンで入力します。

▶ 遊んでみる: 数独(4×4)

🎮 ここまでが、13本中の4本でした。

完全版は、はじめてのマッチ3づくりから、自分だけのゲームの発明、そして世界への公開・集客までをひと続きで解説します。全18章・13ゲーム全部・全12回のシラバス・実際の収益データを収録。

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